肺炎予防のアモキシリンの大量投与

肺炎予防のアモキシリンの大量投与

2017.06.26

<患者情報>
・76歳女性。肺炎予防のため抗生物質を2種類処方と説明をうけた。

呼吸器科からの処方
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Rp1)
オーグメンチン配合錠250RS375㎎ 3錠
サワシリンカプセル250㎎ 3C
1日3回毎食後 7日分
Rp2)
カルボシステイン錠500㎎ 1日3回毎食後 7日分
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<アモキシリンの大量投与>
・細菌性肺炎では、高用量のペニシリン系薬を中心とした治療を行う。
・JAID/JSC感染治療ガイドによると、外来治療の第一選択薬は、オーグメンチン錠(CVA125㎎/AMPC250㎎)1回2錠、1日3~4回(添付文書最大4錠/日)、またはユナシン錠(SBTPC)1回2錠、1日2~3回(添付文書最大3錠/日)であるが、両剤とも添付文書通りの投与方法ではAMPCとしては最大1000㎎、ABPCとしては最大750㎎までしか投与できない。
・また、オーグメンチン錠の高用量の使用時の副作用として、消化器症状(下痢、嘔吐等)、腎障害患者での高投与量使用時に、頭痛、痙攣の報告がある。このため、オーグメンチン錠の過量投与は注意が必要である。
・このため、オーグメンチン錠を増量せず、AMPCを高用量とするために、サワシリンを併用することで、AMPC 1500㎎に増量できる。

*オーグメンチン錠はAMPCにβラクタマーゼ阻害薬CVAを配合剤したものである。β-lactamase産生耐性菌に対して、CVAがβ-lactamaseに不可逆的に結合・阻害するため、AMPCは失活されず感性菌に対するのと同様に強力な殺菌力を示す。しかし、CVA自体での抗菌力は弱く、単独では抗菌剤として臨床使用することは困難である。

CVA…クラブラン酸K、AMPC…アモキシシリン、ABPC…アンピシリン

参考文献)
JAID/JSC感染治療ガイド
オーグメンチン添付文書

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