スーグラ錠25mg/50mg(アステラス製薬)

スーグラ錠25mg/50mg(アステラス製薬)

2015.04.30

【一般名】イプラグリフロジン L-プロリン錠

効能・効果
2型糖尿病(1型糖尿病の患者には投与しないこと)

用法・用量
50mg11回朝食前又は朝食後に経口投与。
効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら100mg11回まで増量可能。
・透析中、重度の腎機能障害のある患者は、効果が期待できないため投与しない。
・肝機能障害のある患者には25mgで開始。
・すべての経口血糖降下薬と併用可能。

調剤  一包化:可 (ただし光に不安定。分割、粉砕で黄色に変色)

初回投与時の注意    
・糖が尿中に排泄される為、浸透圧利尿作用により尿量が増加し頻尿、多尿がみられる。
 脱水の恐れがあるため、特に水分の少ない高齢者や、汗をかきやすい夏場は早めの
 水分補給が必要。
・尿中の糖濃度が高くなり、菌が繁殖しやすい状態になるため尿路感染症・性器感染症の
 発現のリスクが増加する。毎日入浴するなど身体を清潔に保つ。
・利尿剤との併用の場合は問い合わせする。

副作用関連
・水分減少作用による口渇、便秘、血圧低下作用がみられ、3.2/2.5mmHg低下させる。
・尿路感染症のうち膀胱炎が高頻度に発現。
・性器感染症のうち外陰部膣カンジダ症、陰部そう痒症が高頻度に発現。女性、65歳未満に多い。
・本剤が適した患者:
 ①肥満(BMI20以上) ②65歳未満(脱水の危険があるため) ③罹病期間が短い患者 ④eGFR>60m L
・1週間で数kgの急激な体重減少は要注意。
・脳血管障害既往者、アルツハイマーを合併している患者(十分な水分補給ができず、脱水により脳梗塞の    リスク増加)には要注意。
・シックデイ(発熱・下痢・嘔吐など十分な食事が摂れないとき)は休薬する。
・副作用として薬疹などの皮膚障害が起こることが他剤と比べて多い(1ヶ月以内に起こることが多い)
・湿疹の原因として脱水からくる乾燥も考えられるので保湿をしっかりするよう指導する。

その他特記事項   
・本邦初の選択的SGLT2阻害
・1日1回服用で毎食後の血糖値の低下が認められる。服用後4時間で、尿糖が現れる。
・HbA1c低下作用はDPP4阻害薬と同程度。
・体重・ウエスト周囲長を有意に低下させる。(内臓脂肪を落としやすい)
・腎機能の低下に伴い、効果が低下。中等度の腎障害でHbA1c低下作用1/2
・肝でのグルクロン酸抱合で代謝されるため、相互作用が少ない。
・SU薬、速攻型インスリン分泌促進薬、インスリンと併用する際は減量の検討が必要。
・ビグアナイド薬(メトホルミン、ブホルミン)との併用で脱水の副作用が増加といったデータはない。
・本剤服用中の尿糖検査の結果は血糖コントロールの参考にならない。

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