アモキシシリンによる梅毒の治療

アモキシシリンによる梅毒の治療

2015.05.01

症例>
40代 男性。
通常量よりもかなり多いため、問い合わせすると
「梅毒のため、この用量で問題ない」との返事であった。

内科
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サワシリンカプセル250mg 6C 1日3回 毎食後 56日分
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 梅毒はTreponema pallidum subspecies pallidum(T.P.)感染症で、主に性行為または類似の行為により感染する性感染症の代表的疾患。胎児が母体内で胎盤を通して感染したものを先天梅毒と呼び、それ以外を後天梅毒と呼ぶ。感染症法では五類感染症にあたり、医師は都道府県知事に7日以内に届け出ることになっている。

 <性感染症ガイドラインによる梅毒の薬物治療>
・第一選択薬は、抗生物質のベンジルペニシリンベンザチン(バイシリンG顆粒)1日120万単位/分3投与が基本。バイシリンGは、天然であり、経験的に合成ペニシリンよりも有効であると言われている。他の内服薬では、アモキシシリン1日1500mg/分3が有効である。内服以外では、ベンジルペニシリンカリウムの静注が使われる。
・添付文書における用量は、通常1日量750㎎~1000mgであり、今回の処方は常用量の1.5~2倍となる。ガイドラインと添付文書の用量の違いによる有効性の違いの詳細なデータはない。
・投与期間は、第1期は2~4週間、第2期は4~8週間、第3期以降はでは8~12週間を必要とする。感染後1年以上経過している場合や、感染時期の不明な場合には、8~12週間とする。

 <上記以外で、梅毒治療の適応症がある薬剤>
アンピシリン水和物、エリスロマイシン、スピラマイシン酢酸エステル錠、ミノサイクリン塩酸塩、ヨウ化カリウム(第3期梅毒)

 参考文献
日本性感染症学会 2011

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