ウイルス性関連血球貪食症候群(VAHS)に処方されたプレドニン

ウイルス性関連血球貪食症候群(VAHS)に処方されたプレドニン

2015.04.17

<症例>
70代 男性
総合診療科
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・プレドニン5mg 4T 1×朝食後    3日分
・プレドニン5mg 2T 1×朝食後    3日分
・プレドニン5mg 1T 1×朝食後    3日分
・ジェニナック200mg 2T 1×昼食後  5日分
*プレドニンは421Tと漸減
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 <患者背景>
「ウイルス性関連血球貪食症候群で服用する。昔からたまにかかる、これしか効かない」と投薬時に拝聴。

 <文献報告>
ウイルス性関連血球貪食症候群(VAHS)は、血球貪食症候群あるいは血球貪食リンパ組織球症と総称される病態の一つである。症状としては高熱の持続、肝碑腫など、検査所見としては汎血球減少、肝機能障害、播種性血管内凝固障害(DIC)、リンパ網系組織を中心に組織球増加と特徴的な組織球による血球貪食像が見られる。

病因としてはヘルペスウイルス属等の様々なウイルスに感染することで発症する。何らかの原因により宿主免疫応答が破綻し、活性化されたリンパ球やマクロファージを中心とした制御不能な免疫反応が起きる。

治療の原則は
1.病因ウイルスに対する治療
2.高サイトカイン血症の制御
(軽症のVAHSには副腎皮質ステロイド単独、シクロスポリン単独、あるいはその併用がしばしば有効である)
3.ウイルス感染クローンの除去
4.支持療法 である。
今回の症例においては高サイトカイン血症の制御の目的でプレドニンが投与されたと考えられる。この後患者の症状は改善した。

<参考文献>
ウイルス 第52巻 第2号 pp.233-238、2002
ウイルス性関連血球貪食症候群 津田弘之

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