ジフルカンの妊婦への投与

ジフルカンの妊婦への投与

2013.04.12

33歳女性 妊婦(9月末に出産予定。妊娠9ヶ月)

【8/10】
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 アレジオン錠20mg      1T 1×夕食後   7日分
 テオドール錠100mg     4T 2×朝夕食後  7日分
 ムコダイン錠500mg     3T 3×毎食後    7日分
 ジフルカンカプセル100mg 1C 1×朝食後   7日分
 プレドニン錠5mg 6T 発作が出たときに使用 2日分
 ホクナリンテープ2mg 7枚
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※ アドエア500ディスカスとキュバール100エアゾール使用中。
(キュバールは1日2回、1回2吸入)

【8/17】
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 アレジオン錠20mg      1T 1×夕食後  7日分
 テオドール錠100mg     4T 2×朝夕食後 7日分
 ムコダイン錠500mg     3T 3×毎食後  7日分
 ジフルカンカプセル100mg 1C 1×朝食後  7日分
●プレドニン錠5mg       6T 2×朝昼食後 7日分
 ホクナリンテープ2mg 7枚
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※ アドエア500ディスカスとキュバール100エアゾール使用中。
(●キュバールは1日2回、1回4吸入へ増量)

【8/24】
 ジフルカン、プレドニン中止。他の薬は継続。

<患者背景>
●6/29 初来局。入院していたとのこと。出産が近くなったが、喘息症状が悪化している。プレドニン治療により、口腔カンジダが発現。
●7/27 ファンギゾンシロップが処方されたが、完治せず。
●8/10 ジフルカン処方。
●8/17 ジフルカン7日間服用で症状改善なるが、喘息症状悪化のためキュバールの吸入回数増量、プレドニンの連日服用のため、さらに7日間服用となる。
●8/24 ジフルカン、プレドニン中止。

<妊婦へのジフルカン投与の症例(日本)>
●症例1●
33歳 26週4日(妊娠7ヶ月)にジフルカン投与。(投与量、投与期間不明)

28週3日(妊娠8ヶ月)で羊水中のカンジダが増加、胎児感染の可能性高い。

29週3日(妊娠8ヶ月) 帝王切開にて双子出産。
第一児はカンジダ菌が検出された。第二児はカンジダ陰性で、生後経過順調。

●症例2●
43歳 妊娠25週4日(妊娠7ヶ月)にジフルカン50mgを6日間投与。
羊水からカンジダ菌が認められた。

27週5日(妊娠7ヶ月)で1031gの男児を出産。
外表奇形等の異常は認められなかった。
生後1日目カンジダ菌が認められ、ジフルカンによる治療を行い、カンジダ感染症にならず、経過良好。

<補足>
ジフルカンの添付文書には、催奇形性を疑う症例報告(海外)があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことと記載あり。
海外の報告で、妊娠3ヶ月までに投与された3例すべてに先天性奇形あり。
今回妊娠25週(妊娠7ヶ月)からの投与では、児への催奇形性の可能性は低いと判断している。

<カンジダ感染症>
カンジダによる先天性感染症は妊娠中の子宮内感染により生じる。
先天性カンジダ症には、表在性カンジダ症と全身性カンジダ症とがあり、
前者は比較的予後が良好であるが、後者は低体重時の症例が多く、その死亡率は39%と報告されている。
また、膣カンジダ症は妊娠中には比較的高頻度で認められるが、早産の原因となる。

<文献>
日本産科婦人科学会中国四国合同地方部会雑誌
日本産科婦人科学会雑誌 52回日本産科婦人科学会 学術講演会
CLINICAL INFECTIOUS DISEASES
AMERICAN JOURNAL OF MEDICAL GENETICS(1977-2002)
ジフルカン添付文書

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