タンジェロによる薬物相互作用

タンジェロによる薬物相互作用

2013.04.12

内科
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ダサチニブ錠50mg 2錠 1×朝食後 28日分
デパス錠0.5mg 2錠 2×朝夕食後 28日分
ムコスタ錠100mg 2錠 2×朝夕食後 28日分
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<患者情報>
40歳代女性。薬と果物の食べ合わせについて相談の電話がかかってきた。
スーパーでミネオラを買って食べてしまったが、インターネットで調べると、グレープフルーツとの交配とあった。いつも飲んでいる薬の説明書に「グレープフルーツは飲まないでください」と書いてあるため、心配になった。

<ミネオラと薬物の相互作用について>
ミネオラは、アメリカの西海岸で栽培されるタンジェロの中で最も知名度も高く収穫量も豊富な品種。ヘタのところが飛び出しており、形はデコポンに似ている。最近日本のスーパーでもよくみかけるようになった。
ダサチニブとミネオラの相互作用についての文献はなかったが、フロリダ産のタンジェロの成分について調べた文献があるので紹介する。

・タンジェリンのフラノクマリンによる薬物相互作用
タンジェロはグレープフルーツとタンジェリンを交配した、フロリダ名産のかんきつ類である。
タンジェロはグレープフルーツを遺伝子に持つため、フラノクマリンを含有する可能性が考えられる。
3つのサンプル(フロリダ産のタンジェロ、タンジェリン・オレンジ、マンダリ・タンジェリン)を使い、フラノクマリンについて調べた。
結果、タンジェリン、タンジェリン交配種は早期の品種に含まれる微量の6,7-dihydroxybergamottin (0.028 ppm ± 0.0034), bergapten (0.011 ppm ± 0.005), and bergamottin (0.025 ppm ± 0.011)以外に、フラノクマリンは含有されていないことがわかった。これらの量は微量であり、CYP3A4酵素を阻害し薬物代謝に影響を及ぼすものではない。この情報により、フロリダ産のタンジェロはグレープフルーツのように薬物と相互作用を起こしたりはしないことが示唆される。
出典:Journal of Food ScienceVolume 70, Issue 6, pages c419–c422, August 2005

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