ツムラ防風通聖散の肥満抑制効果

ツムラ防風通聖散の肥満抑制効果

2013.04.12

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コバシル錠4mg 1錠
フルイトラン錠 1錠
オルメテック錠10mg 1錠
クレストール2.5mg 1錠 1×朝食後 28日分

ツムラ防風通聖散 7.5g 3×毎食間 28日分

<ヒトにおける防風通聖散の体重減少効果>
方法:肥満女性患者50名を防風通聖散群25名と偽薬群25名に分け、6ヶ月にわたって体重および基礎代謝量を測定した。全員1日あたり(それまでの食事量から)500kcal相当を減食させる食事療法と1日5000歩の運動療法を指示した。

結果:治療6ヶ月後には防風通聖散群の方が対照群よりも有意に約4kg多く体重減少が認められ、基礎代謝量も有意に増加した。副作用はとくに認められなかった。

<ヒトにおける内臓脂肪の減少効果>
方法:耐糖能障害がある肥満(BMI25以上)のヒトを対象に防風通聖散群20例、コントロール群(カマグ投与)20例で6ヶ月間投与。

結果:内臓脂肪は防風通聖散群の方が197.6→104.4cm2に減少(正常値は100cm2以下)し、コントロール群に比べ有意に減少(<0.01)していた。皮下脂肪も減少していたが、内臓脂肪のほうが減少の割合が大きく、内臓脂肪÷皮下脂肪の減少割合は0.46→0.34に低下していた。それにあわせてインスリン抵抗性指標も3.8→2.1に有意に改善していた。(これは直接血糖コントロール作用があるという意味ではなく、内臓脂肪の減少から耐糖能障害が解消されたと考えられる。)

<作用機序について>
防風通聖散群は18種類の生薬から構成される。その中の麻黄にはエフェドリンが多く含まれており、また甘草、荊芥、連翹の3生薬にはキサンチン誘導体が多量に含まれ、カフェインより2.5倍強力なホスフォジエステラーゼ阻害作用がある。これらが、カフェインと同じように交感神経系を活性化し、cAMPを持続的に活性化することによって褐色脂肪細胞の熱産生、白色脂肪細胞の脂肪分解を促すと考えられている。

<その他の作用>
(便秘)
大黄が含まれているため便秘のある肥満に効果的

(睡眠時無呼吸症候群)
体重減少作用による改善

(総コレステロール、中性脂肪の低下)
食事療法と防風通聖散の併用により、BMIの低下、総コレステロール、中性脂肪の有意な低下が認められた。特に高TG血症でのTG減少効果は高く、食事療法によるTG減少効果と防風通聖散のTG分解効果が相乗的に作用した可能性が高い。

<注意する副作用>
肝機能低下の副作用があるため、定期的に肝機能検査を行う必要があり。

参考文献
漢方医学 Vol.27:98~107、2003 別刷
Medicament News 第1855号(2005年12月5日)別刷
ツムラ防風通聖散の抗肥満効果①、②

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