テオフィリンによる排尿障害

テオフィリンによる排尿障害

2013.04.12

泌尿器科

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バナン錠 2T2×朝夕食後 3日分
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<患者情報>
・50歳代女性、気管支喘息の治療中(定期処方としてテオドール、シムビコート、アイロミールエアゾル)
・尿の出が悪くなり泌尿器科を受診。カテーテルによる自己導尿を開始。
・診察時、主治医から「テオドールを飲んでいると膀胱が弱くなることがある」と言われた。

<テオフィリンによる利尿作用と尿閉の副作用>
 一般的に、テオフィリン投与後の尿量増加はよく知られており、トリクロルメチアシド4㎎の投与時と同様であると言われている。これは、糸球体濾過速度の増加による利尿と考えられるが、再吸収の低下、腎尿細管における直接的な吸収抑制作用も関与しているとみなされる。
 一方反対に、今回のように乏尿、尿閉の報告もある(市販後、自発報告で5症例)。メカニズムとしては、テオフィリンはプリン拮抗薬であり、プリンは排尿筋収縮を増強すると考えられることから、おそらく膀胱機能を抑制して排尿障害(膀胱収縮力の低下による尿閉等)を生じるものと思われる。

参考文献)
排尿障害プラクティスVol.2 No.1(1994) 山下 博志 熊澤浄一
病院薬学Vol.13,No.6(1987)随念雅代、他

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