口腔粘膜病変へのデカドロンエリキシル外用療法

口腔粘膜病変へのデカドロンエリキシル外用療法

2014.11.14

<症例>
50代男性
病名:尋常性天疱瘡
症状:体、口腔内の水疱
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皮膚科から処方
デカドロンエリキシル0.01% 6ml
1日3回毎食後 うがい
*他にプレドニン内服、ファンギゾンシロップでのうがい、アンテベート軟膏等も併用
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 <天疱瘡診療ガイドライン>
天疱瘡は、皮膚・粘膜に病変が認められる自己免疫性水疱性疾患である。
尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、その他の3型に大別される。
尋常性天疱瘡は最も頻度が高い。
最も特徴的な臨床的所見は、口腔粘膜に認められる疼痛を伴う難治性のびらん、潰瘍である。
治療は抗体産生を抑制するためのステロイド内服療法が主体となり、
これに感染予防とびらん面の保護、上皮化促進のため外用療法を併用する。
外用療法として、水疱、びらんの湿潤面には抗生物質含有軟膏、ステロイド軟膏を塗布する。
口腔内のびらん、潰瘍には口腔粘膜用ステロイド含有軟膏、噴霧剤などを使用する。

 <文献症例>
*尋常性天疱瘡ではないが、重症口腔粘膜扁平苔癬に対するデカドロンエリキシル外用療法の一例(患者背景)
46歳男性 
舌ほぼ全域、口蓋部および頬粘膜に広範囲にわたり、角化、浸軟、びらん、潰瘍および出血性病変を認める。
(治療)
*プレドニゾロン20mg/日内服を継続するとともにデカドロンエリキシル含嗽療法を併用
デカドロンエリキシル2mg/日を4~5回に分け、口腔全域に均等に最低10~15分含ませたのち、はき出す。
食後ならびに就寝時に実施するよう指示。
デカドロンエリキシルは希釈せずに原液を用いた。
(効果)
上記により粘膜疹は改善し、治療1ヶ月後には疼痛も消失して飲食も普通にとれるようになった。
臨床症状の改善に伴い、プレドニゾロン内服投与量を漸減し、4ヶ月で完全離脱に成功した。

 <参考文献>
日本皮膚科学会ガイドライン 日皮会誌:120(7)、1443-1460、2010(平22)
皮膚科の臨床 22(13):1207-1211.1980 横山繁他

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