鉄剤とお茶の併用

鉄剤とお茶の併用

2013.04.12

Q:「フェロミア(錠剤)とお茶を一緒に飲んでもいい?」
鉄剤が初めて処方になった患者さんから質問がありました。

・過去の禁茶の説明について
患者だけでなく医療関係者からも、同じ質問を受けることがある。これは以前、鉄剤をお茶で飲んではいけないと説明しており、一般にも広く知られているためであろう。相互作用のメカニズムとして、お茶に含有されるタンニンと鉄イオンが難溶性のキレートを形成するため、消化管からの鉄剤の吸収が低下する。しかし、実際、現在使用されている鉄剤は鉄含有量が多いため、お茶の影響で鉄剤の吸収が多少低下しても、治療効果には影響がないと考えられている。
 
・鉄剤とお茶(タンニン)の歯牙着色について
メカニズムは不明な部分もあるが、タンニンと鉄が反応してタンニン酸第三鉄(おはぐろの成分)が生成し、歯の表面に付着することで、歯が黒褐色に着色すると推測される。もし着色した場合でも、軽度な場合は炭酸水素ナトリウム(重曹)でのブラッシングで、重度な場合は、歯科的な研磨処理で除去できる。
 
<服薬指導のポイント>
鉄剤をお茶で飲むことがある患者に対しては、現在の薬は鉄の含有量が多いため、薬の効果が落ちることはないので心配はいらないこと。しかし薬を口内に長く留めておくと、歯が黒く染まることがあるため速やかに飲むこと、もし歯が黒く染まっても重曹で歯を磨けば落ちるので心配はないことを説明する。

<参考文献>
日経DIクイズ5、Quiz8 59~60

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