HMG-CoA阻害剤の用法による効果への影響

HMG-CoA阻害剤の用法による効果への影響

2015.06.19

 

<HMG-CoA阻害剤の用法による効果への影響>

<症例>
54歳女性 内科
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アトルバスタチン錠5mg  1錠 1×朝食後 15日分
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服用開始二ヶ月で効果あり。
本人より、「ネットで調べたら寝る前がよいと書いてあった。朝でも効果はあるのか?」と質問あり。
在庫しているHMG-CoA阻害剤についてメーカーに確認。

<添付文書記載の用法>
・クレストール(ロスバスタチン)・・・1日1回投与
・リバロ(ピタバスタチン)・・・1日1回投与
・リピトール(アトルバスタチン)・・・1日1回投与
・メバロチン(プラバスタチン)・・・1日1回又は2回に分けて投与。1日1回投与の場合は夕食後投与が望ましい
・リポバス(シンバスタチン)・・・1日1回夕食後投与が望ましい
・ローコール(フルバスタチン)・・・1日1回夕食後投与
<効果に関する文献報告>
・クレストール(ロスバスタチン)・・・朝1回、夕1回それぞれ同等
・リバロ(ピタバスタチン)・・・朝1回、夕1回それぞれ同等
・リピトール(アトルバスタチン)・・・朝1回、夕1回それぞれ同等
・メバロチン(プラバスタチン)・・・朝1回、夕1回それぞれ同等(TG改善度のみ夕>朝)
・リポバス(シンバスタチン)・・・夕1回のほうが朝1回よりも有意に効果あり
・ローコール(フルバスタチン)・・・夕1回のほうが朝1回よりも有意に効果あり

<結論>
●ストロングスタチンであるロスバスタチン、ピタバスタチン、アトルバスタチンは服用時点に関係なく1日1回で効果あり。
●スタンダードスタチンであるプラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチンは朝より夕が推奨される。(夜間にコレステロールが作られるため、夕食後投与が効果的と言われている)

 

 今回の症例はストロングスタチンのアトルバスタチンであるため、朝1回でも十分な効果が得られたと思われる。

<参考文献>
・健康志願者における新規HMG-CoA還元酵素阻害薬ロスバスタチンの朝・夕投与による薬力学と薬物動態.Martin PD,et al. Br J Clin Pharmacol 2002;54:472-7/薬理と治療 vol.32 suppl.1 2004
・ピタバスタチン(リバロ錠)の有効性・安全性に関する多施設共同症例集積報告-朝食後投与と夕食後投与の比較を含めて-.古井宏彦 他.Prigress in Medicine Vol.25 No.4 2005.4
・Pharmacodynamic Effects and Pharmacokinetics of Atorvastatin after Administration to Normocholesterolemic Subjects in the Morning and Evening. Donald D.et al. J Clin Pharmacol 1996;36:604-609
・高脂血症患者に対するPravastatin(CS-514)1日1回投与の検討-二重盲検法による朝・夕比較試験-.中谷矩章 他.臨床医薬6巻9号(9月)1990
・高脂血症患者に対するSimvastatin(MK-733)の投与法の検討-二重盲検法による朝・夕比較試験-.斉藤康 他.臨床医薬5巻10号(10月)1989
・高脂血症患者に対するFluvastatin(XU62-320)の臨床効果-二重盲検法による用法検討試験-.中谷矩章 他.臨床医薬11巻Suppl.(2月)1995

 

 

 

 

 

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