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2016.09.09
【一般名】イブルチニブカプセル
効能・効果
再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(CLL)(小リンパ球性リンパ腫(SLL)を含む)
用法・用量
420mgを1日1回経口投与する。患者の状態により適宜減量する。
新作用機序
・ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)活性部位のシステイン残基(Cys-481)に共有結合して酵素活性を持続的に阻害する。
・慢性リンパ性白血球(CLL)患者由来のCLL細胞の増殖を抑制し、腫瘍性B細胞の末梢血への遊離を促進し、リンパ節への接着及びホーミングを阻害し、アポトーシスへ導くと考えられている。
チェック事項
・下痢の有無(35.9%)、悪心(17.9%)、好中球減少症(15.9%)、関節痛(14.4%)、発疹(12.3%)
その他特記事項
・日本におけるCLL/SLLの総患者数は白血病全体の1~2%(欧米では20~30%)で、約2,000人と報告されており、稀な疾患である。
・本剤と他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
・出血性事象が報告されている。手術、抜歯時には3~7日休薬期間を設ける。
・Grade3以上の副作用が発現した場合にはGrade1以下に回復するまで本剤を休薬すること。再開する場合には以下の目安を参考に減量又は中止すること。
発現回数 |
1回 |
2回 |
3回 |
4回 |
回復後の 再開時投与量 |
1日1回420mg |
1日1回280mg |
1日1回140mg |
投与中止 |
・名称の由来:Bruton’s tyrosine kinase(ブルトン型チロシンキナーゼ)を阻害するmechanism(機序)により症状をimprove(改善)する薬剤という、薬剤の特徴を示すものとして命名。
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