エリキュース錠 2.5mg 5mg
2017.05.26
【一般名】アピキサバン
効能・効果
① 虚血性脳卒中、全身性塞栓症の発症抑制
② 静脈血栓塞栓症(VTE)(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制
用法・用量
① 1回5mg 1日2回。年齢、体重、腎機能に応じて1回2.5mg 1日2回へ減量する。
減量基準:①80歳以上、②体重60kg以下、③血清クレアチニン1.5mg/dL以上 の2つ以上に該当→減量する。
② 1回10mgを1日2回7日間投与した後、1回5mgを1日2回投与。
重度の腎障害(CLcr30ml/min未満)の患者には禁忌
一包化の可否 ○(粉砕も○)
食事の影響 なし
同種・同効薬 ワーファリン、プラザキサ、イグザレルト、リクシアナ
同種・同効薬との比較
- トロンビンの前の段階を阻害するので出血の副作用が少ない。
- 脳卒中、塞栓症、大出血、全死亡例の全てにおいてワーファリンと比較して優越性
- 併用禁忌薬なし
- 腎排泄が27%(プラザキサ85%、イグザレルト66%)と低いので腎機能が低下している人にも使える。腎不全(CLcr<15mL/min)は不可。
- VTEにおいてエリキュースは従来治療(エノキサパリン/ワーファリン)と比較し大出血の発現リスク0.6%と従来治療1.8%より低く安全性を示した。
- VTEにおいて2週時から45.5%の完全が認められ、24週まで改善傾向。肺血栓塞栓症において2週時から94.4%が改善し、24週まで維持され有効性が示された。
- 初回投与時の注意
- コントロール不良の重度の高血圧症、活動性の潰瘍性消化管疾患などがある場合は出血のリスクが上がるので注意する。
- 飲み忘れた場合は気付いたときにすぐ服用。次は4~6時間あければ良い。・②→1回10mg1日2回の投与日数が7日間を超えていたら問い合わせが必要
- その他特記事項
- (プラザキサは6時間)
- 手術時の休薬期間は2~4日。緊急手術のときは1日でも良い。
- 他剤からの切り替えプラザキサ、イグサレルト→エリキュース 休薬期間必要なしエリキュース→プラザキサ、イグザレルト 休薬期間必要なし
- エリキュース→PT-INRが下限域を超えるまでは併用→ワーファリン単独へ
- ワーファリン→PT-INR2.0以下→エリキュース
- VTE診断後1ヶ月において再発率が高い。VTEに対しての投与期間は、再発や出血のリスク、金銭面を考慮して通常3~6ヶ月で終了する。
- もう少し長く(1年程度)5mgを1日2回継続投与すると再発が少なくなる。