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2017.07.07
【一般名】 酢酸亜鉛水和物製剤
*低亜鉛血症の適応追加*
効能・効果
低亜鉛血症
ウィルソン病(肝レンズ核変性症)
用法・用量
・低亜鉛血症
成人及び体重30kg以上の小児→1回25~50mgで開始。1日2回経口投与。最大1回50mgを1日3回。
体重30kg未満の小児→1回25mgで開始。1日1回経口投与。最大1回25mgを1日3回。
適宜増減。食後に投与。
・ウィルソン病
成人→通常1回50mgを1日3回経口投与。最大1日250mg(1回50mgを1日5回)。適宜増減可。
6歳以上の小児→1回25mgを1日3回経口投与。
1歳以上6歳未満の小児→1回25mgを1日2回経口投与する。
いずれの場合も、食前1時間以上又は食後2時間以上あけて投与すること。
一包化の可否
○
食事の影響
あり(グレープフルーツジュース、牛乳とキレートを作る)
★低亜鉛血症に関しては「亜鉛の補充」が目的のため、厳密にする必要はない
同種・同効薬
亜鉛含有(適応外使用)→プロマック(成分:ポラプレジンク)
OTC薬→グルコン酸亜鉛
同種・同効薬との比較
・ノベルジンの亜鉛含有量=規格(25mg、50mg)
・プロマック 亜鉛含有量17mg/75mg錠 適応→胃潰瘍
・グルコン酸亜鉛(粉末) 亜鉛含有量13% 用途→母乳代替食品・保険機能食品の亜鉛強化剤
初回投与時の注意 ~低亜鉛血症治療の場合~
・副作用:銅欠乏(亜鉛吸収と鉄・銅吸収が拮抗するため)-歩きにくい、立ちくらみ(貧血)の症状がでる
・次回受診時に亜鉛の値を測定する際は、当日ノベルジン服用なし。薬局にて指導する。
その他特記事項
・粉砕OK(6か月安定)
・粉製剤の発売予定あり-発売日は未定
・血清亜鉛濃度<80μg/dL→低亜鉛血症の指標の一つ
・肝疾患が進むと亜鉛欠乏を起こしやすい
・アンモニア代謝系に亜鉛酵素が必須→肝性脳症・高アンモニア血症に有効
付録
●亜鉛不足になると・・・味覚異常、食欲低下、皮膚炎、脱毛、身長の伸びが悪い、貧血、口内炎、元気がないなどの症状が出る
・亜鉛は味蕾の味細胞が細胞分裂して新生・交代される際に補酵素として使われている
→味覚障害に対して亜鉛補充療法が現在のところ唯一の治療法
・抗癌剤に起因する味覚障害は、その細胞障害性によって味細胞が障害されることも原因の一つとして知られている
・亜鉛不足は味蕾(みらい)の肥厚、萎縮を引き起こす
・味蕾の再生には4週間かかるため、症状の改善にはさらに時間がかかる
・1か月以内に治療開始→80%回復
・6か月超えてからの治療開始→40~50%へ治癒率が落ちる
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