フォゼベル錠5㎎、10㎎、20㎎、30㎎

フォゼベル錠5㎎、10㎎、20㎎、30㎎

2024.04.19

【一般名】 テナパノル塩酸塩

効能・効果 
透析中の慢性腎臓病患者における高リン血症の改善

用法・用量 
・1回5㎎を開始用量とし、1日2回朝食及び夕食直前に経口投与
・増量を行う場合は1回5、10、20、30㎎の順に1段階ずつとし、1週間以上の間隔をあけて行うこと。最高用量は1回30㎎とする
・休薬した場合、再開時の投与量は休薬前の投与量と同量、あるいは1段階減量した投与量とすること。

一包化の可否 
一包化、粉砕不可

食事の影響 
空腹時、食後と比較し、食直前投与で消化管でのナトリウム及びリン吸収阻害作用が最も高い。

同種・同効薬 
レナジェル、カルタン(沈降炭酸Ca)、ホスレノール(炭酸ランラン)、キックリン、リオナ、ピートル顆粒

同種・同効薬との比較 
・作用機序が異なる。
従来の高リン血症薬:消化管内のリンへ吸着することでリン排泄を促す
→本剤は腸管上皮のNHE3を阻害することにより、リン透過性を低下させて血中内へのリンの移行を減らす
・服薬錠数が少ないため、コンプライアンス向上が期待できる(他剤からの切り替えにより服用薬剤数が平均11錠→5錠へ減ったと報告あり)

初回投与時の注意 
・副作用:下痢(61.3%)
・朝食直前の内服を忘れた場合は昼食直前に内服を。昼と夕の内服間隔が近すぎる場合は、内服をスキップするか朝食後での内服を。

その他特記事項 
・下痢発現の理由:腸管内のナトリウム濃度が増えることで、同時に腸管内に水分が引き込まれるため水分量が増加し、引き起こされる。
→安全性試験では9割は軽度(生活に支障が出ない程度)との報告。
・他のリン吸着薬からの切り替えで、フォゼベル単剤でコントロールできるようになったのは全体の45%と報告あり。

© 2017 双和薬局