BCAA顆粒製剤(リーバクト配合顆粒)の服用方法

BCAA顆粒製剤(リーバクト配合顆粒)の服用方法

2013.04.12

61歳男性
<処方>
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 ウルソ100mg錠 6T
 リーバクト配合顆粒 3包
 1日3回 毎食後 21日分
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<患者背景>
リーバクトの服用経験あり。H22.2月~11月まで一時中止になっていたが、12月に再開となる。再開時に、以前飲んでいたときの残薬があると言われ、飲み忘れが多い様子。
患者さんより、「食後でないとけない理由はあるのか?」と質問あり。

(メーカーの回答)
空腹時に服用すると、リーバクト配合顆粒はエネルギーとして消化される。
リーバクト1袋は16kcalの粉薬なので、16kcalとして消化されることになる。
本来の目的であるタンパク合成を高める効果が期待できないので食後服用をすすめる。
1日3回毎食後で服用する薬だが、血清アルブミン値が改善しない方には
朝1包寝る前2包に用法変更することで血清アルブミン値が改善されたデーターがある。

※BCAA顆粒製剤
必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンの3つまとめてBCAA(分岐鎖アミノ酸)と呼ぶ。

<BCAA顆粒製剤の寝る前投与の試み> 
本来1日3回毎食後に1包服用する薬だが、一定期間(3~6ヶ月)継続しても血中アルブミン値が上昇しない場合には、朝1包寝る前2包へ変更することがある。
・短期投与試験(3週間)
 分3BCAA-1日3回毎食後1包
 寝る前BCAA-1日2回朝1包寝る前2包
●投与方法(クロスオーバー試験)
A群-1週間BCAAなし→分3BCAAを1週間服用→寝る前BCAAを1週間服用
B群-1週間BCAAなし→寝る前BCAAを1週間服用→分3BCAAを1週間服用
●結果
いずれも窒素バランスとフィッシャー比が改善したが、毎食後服用よりも、寝る前服用の方が有意に改善した。

※窒素バランス:体のタンパク質バランスを測定するもの
※フィッシャー比:BCAA(分岐鎖アミノ酸)とAAA(芳香族アミノ酸)の比率で、肝硬変の人はフィッシャー比が低下している。

・長期投与試験(3ヶ月)
●方法
BCAA顆粒製剤の食後分3投与を6ヶ月以上継続しても低アルブミン血症が改善されなかった肝硬変患者さんを対象に、寝る前投与法(朝1包寝る前2包)に変更した群と食後分3投与を継続した群に分けて3ヶ月間試験を実施した。
●結果
食後分3投与を継続した群では血清アルブミン値の改善は認められなかったが、寝る前投与群では血清アルブミン値が2.9g/dlから3.2 g/dlに上昇し、食後分3投与群と比べて有意に改善した。

<考察>
BCAAはタンパク合成の原料のひとつで、肝硬変では特に消費されて少なくなっている。
BCAAを服用するとタンパク合成が高まることが期待でき、大事なタンパク質であるアルブミン値を上昇させることもできる。
空腹時投与だと、本来の効果が期待できないおそれがあり、食後に忘れずに服用してもらうのがよい。
朝1包寝る前2包の投与方法は有効な投与方法ではあるが、コンプライアンスの面での患者さんの負担増や血清アルブミン値の状態も関係もするので、Dr.の指示が必要である。

<参考文献>
分岐鎖アミノ酸(BCAA)顆粒製剤の就寝前投与の試み 
岐阜大学医学部 第一内科 福島秀樹先生 三輪 佳行 
(編集)株式会社メディカルレビュー社

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