BCG膀胱内注入療法後生じたライター症候群

BCG膀胱内注入療法後生じたライター症候群

2013.06.13

<症例>
泌尿器科
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イスコチン錠100mg 4T2×朝夕食後 28日分
セレスタミン配合錠 4T2×朝夕食後 28日分
ロキソプロフェン錠60mg 2T2×朝夕食後 28日分
ボルタレンサポ50mg 14個 疼痛時
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<患者背景>
65歳男性。結核菌治療薬であるイスコチンが泌尿器科より処方された。
院内でBCG膀胱内注入療法を行っている。
関節痛と結膜炎症状の訴えあり。

<文献報告>
2000年1月にBCG膀胱内注入療法の重大な副作用としてイムノブラダー(BCG製剤)の添付文書にライター症候群が追加された。
ライター症候群とは関節以外の部位の微生物感染後に起こる無菌性、非化膿性関節炎であり、反応性関節炎の1疾患と考えられている。
病因は微生物感染を契機とした自己免疫性疾患であると考えられており、臨床症状としては典型的な末梢性関節炎、結膜炎、非感染症尿道炎に加え虹彩炎や粘膜皮膚病変、稀に心病変を示す。

・BCG膀胱内注入療法とは…
尿道カテーテルを膀胱内に無菌条件下で挿入し、残尿を排出した後、通常80mgのBCGを含有している希釈液を同カテーテルより膀胱内にできるだけゆっくりと注入し、原則として2時間膀胱内に保持するようにつとめる。これを通常週1回8週間繰り返す。
BCGはフィブロネクチンを介して腫瘍細胞内に取り込まれ、BCGを取り込んだ腫瘍細胞は直接的に抗原提示細胞として、あるいは間接的にマクロファージに貪食されることにより、BCG抗原及び/又は腫瘍特異抗原をTリンパ球に提示し、Tリンパ球の感作が成立する。
細胞傷害性Tリンパ球は標的腫瘍細胞を直接に傷害し、Tリンパ球の産生する種々のサイトカインもまた、腫瘍細胞に傷害的に作用する。また、サイトカインの一部はマクロファージを活性化し、腫瘍細胞の貪食、破壊を効果的に行うようになると考えられる。

<参考文献>
REITER SYNDROME AFTER INTRAVESICAL BACILLUS CALMETTE-GUERIN(BCG) IMMUNOTHERAPY : A CASE REPORT

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