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2025.04.11
【一般名】フィネレノン
効能・効果
2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)
用法・用量
通常、成人にはフィネレノンとして以下の用量を1日1回経口投与する。
eGFRが60mL/min/1.73㎡以上:20mg
eGFRが60mL/min/1.73㎡未満:10mgから投与を開始し、血清カリウム値、eGFRに応じて、投与開始から4週間後を目安に20mgへ増量する。
一包化の可否
可
食事の影響
なし(服用する時間帯や食事のタイミングの制限なし)
同種・同効薬
ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬:MRA
第一世代[アルダクトンA(スピロノラクトン)]、第二世代[セララ(エプレレノン)]
第三世代[ミネブロ(エサキセレノン)、ケレンディア(フィネレノン)]
同種・同効薬との比較
ケレンディアに高血圧や心不全の適応はない
初回投与時の注意
・ACE阻害薬又はARBによる治療が適さない場合(血圧を下げたくない等)を除き、これらの薬剤が投与されている患者に投与すること。
・投与開始又は再開、増量から4週間後、その後も定期的に血清カリウム値及びeGFRを測定し、表に従って用量を調節すること。
・投与中止後、血清カリウム値が5.0mEq/L以下に下がった場合には、10mgを1日1回から投与を再開することができる。
・10mg錠と20mg錠の生物学的同等性は示されていないため、20mgを投与する際には10mg錠を使用しないこと。
・併用禁忌:強いCYP3A4阻害剤、投与開始時の血清カリウム値が5.5mEq/Lを超えている患者、重度の肝機能障害患者、アジソン病の患者。
・グレープフルーツを含む食品は避ける。(併用により血中濃度が上昇するおそれ)
・セイヨウオトギリソウを含む食品との併用は避ける。(血中濃度が低下するおそれ)
・重大な副作用:高カリウム血症
・ACE阻害薬/ARBに追加投与することで心血管・腎イベント発現リスクを低下させる。
その他特記事項
・肝代謝(主にCYP3A4)、代謝物の薬理活性はない。
・非ステロイド型のためMR選択性が高く、他のホルモン系受容体への影響がないため、内分泌系・性腺系の副作用(女性化乳房、月経異常、勃起不全)がみられない。
・併用注意薬について
●MRA同士の併用…通常カリウム上昇のリスクがあり禁忌だが、ケレンディアはDr判断により併用する場合がある。
●ミネブロは高血圧症のみ適応あり、ケレンディアと併用ではなく使い分けを。
●カリウム製剤…Dr判断により併用する場合がある。
●例)心不全治療でスピロノラクトン服用中、腎機能下がってきたためケレンディア併用したい→Dr判断により併用する場合あり。ケレンディアは心不全イベントのリスクを有意に減少させたというデータがあるが、カリウム上昇のリスクに注意。
(R7.2/14 バイエル薬品は慢性心不全の適応追加を承認申請した)
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