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2014.08.26
【一般名】アビラテロン酢酸エステル錠
効能・効果
去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)
用法・用量
プレドニゾロンとの併用において、1日1回1000mg(4錠)を空腹時に経口投与する。
一包化の可否
不可(データなし メーカー非推奨)
食事の影響
あり 食事の1時間前から食後2時間までの服用は避ける。(Cmax及びAUCが上昇する)
同種・同効薬
エンザルタミド(イクスタンジ)
同種・同効薬との比較
・本剤はCYP17を阻害し、イクスタンジはアンドロゲン受容体を阻害する。
・本剤は化学療法前でも使用でき、イクスタンジは化学療法未治療のみ使用できる。
初回投与時の注意
・重度の肝機能障害患者(Child-PughスコアC)は禁忌。
・プレドニゾロンと併用する。(5mg2T2×朝・夕食後)
(CYP17の阻害により、コルチゾールの合成力が減少すると、フィードバック作用によりACTH濃度が上昇する。その結果、プロゲステロン、コルチコステロンの濃度が上昇し、高血圧、低カリウム血症、体液貯留が症状としてあらわれる。それを予防、緩和する為)
・プレドニゾロンは本剤と同時に服用しなくて構わない、自己判断で中止しない。
・投与開始後3ヶ月は2週間に1回、以降は1ヶ月に1回肝機能検査を実施し、肝機能のモニタリングを行う。(肝機能障害が発現した患者の半数が服用開始後84日の間に発現した為)
その他特記事項
・CYP17活性を不可逆的かつ選択的に阻害し、アンドロゲンの合成を抑制する。←新作用機序
・主な副作用はAST増加(13.7%)、ALT増加(12.6%)、低カリウム血症(8.4%)、高脂血症(7.4%)、高血圧(4.2%)
・リュープリン、ゾラテックスの併用は継続。カソデックスは効果期待できないので中止。
・高齢者の効果は変化ないが、75歳以上は若干多めの副作用報告あり。(有意差なし)
・妊娠中又は妊娠する可能性のある女性は、本剤を取り扱う際には手袋等の保護具を装着する。
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